夏が過ぎてゆく頃。
植物たちも、
次の季節への準備をはじめていました。

写真：エゴノキ

畑の柘榴のこと。
先月はオレンジ色の花を咲かせていた柘榴が
小さな実へと姿を変えていました。
ひと月、ふたつ月とじっくりと時間をかけて
実が大きくなる姿に植物の生命力を感じます。

写真　：　柘榴（ざくろ）

朝十輪院へ訪れると
一輪の蓮の花が咲いていました。
蓮は、泥水が濃ければ濃いほど、
大輪の美しい花を咲かせるそうです。
朝の光に透けた乳白色の色美しい花を見ていると
とてもやさしい気持ちになります。

写真：十輪院の蓮の花

ホタルブクロがふくらんだ
花の中に蛍を閉じ込めると、その明かりが外へ透けて見えるところから
その名前がきているようです。

写真：路地のホタルブクロ

庭の中でも一際大きいエゴノキに花が咲きはじめました。
古来から日本中に自生していた植物で、
大伴家持や柿本人麻呂が歌の中で詠んだこともあります。
その当時は「知左（ちさ）の花」と呼ばれていたそうです。

写真　：　通り庭の町家　エゴノキ